FUSOでは、食品添加物として指定されているリンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、酒石酸、フマル駿、コハク酸を他の有機酸と区別して果実酸®と呼んでおり、塩類を含むこれら果実酸®を豊富に取り扱っております。それぞれ少しずつ酸味に違いがあり、用途に合わせて製品を提案することができるのが、FUSOの強みです。
また、これら果実酸®は、食品に酸味を付与するだけでなく、pHを調整して日持ちの向上や品質の保持・向上を図るためにも広く用いられています。FUSOの技術を応用した製剤の開発により、食品の安全を守りながら、フードロスの削減にも取り組んでいます。
その名の通りリンゴから発見された有機酸で、爽やかな酸味があり、食品添加物として数多くの食品に使用されています。また、その機能性を活かして医療、工業、農業といった様々な分野でも幅広く活用されています。FUSOはリンゴ酸開発のパイオニアとして、また現在、国内唯一のメーカーとして、製品の安定供給と新製品の開発を続けてまいります。
自然界では、レモンやミカンといった柑橘類や梅干しなどに含まれる有機酸の一種です。これらを口にしたときに感じる酸味は、クエン酸に関係していると言われています。 すっきりとした酸味の特徴を生かし、酸味料として飲料や食品を中心に利用されています。また、果物や野菜の変色を防止したり、ミネラルの吸収を促進させたり、㏗を調整することで日持ちを向上させたりする役割も果たします。さらに、工業用途としての土壌改良剤やアルカリ性汚れの洗浄剤、家庭用の洗剤として用いられるなど、我々の生活の中で幅広い用途があります。
グルコン酸は、蜂蜜やロイヤルゼリーなどの天然食品にも含まれる有機酸です。クエン酸のすっきりとした酸味を100とすると、グルコン酸は30ぐらいのまろやかで柔らかな酸味とされています。豆腐やチーズの凝固剤、パンなどの膨張剤を始め、天然由来の安全な食品添加物として、様々な食品に利用されるほかに、ビフィズス菌を増殖させる働きも確認されています。また、工業用途でも弱酸の特性を生かし、金属の表面処理や、コンクリートの凝結遅延剤などに使用されています。 FUSO はアメリカ・イリノイ州の「PMP Fermentation Products, Inc.」にて、トウモロコシを原料とする糖液を発酵させてグルコン酸類を製造しています。
自然界では乳酸菌による発酵などで生じる有機酸で、さわやかでマイルドな酸味をもっているので、飲料や食品の酸味料として利用されています。その穏やかな酸味で食品の風味を損ねることなく日持ちを向上させることができる点が、最大の特徴です。人体の中でも糖を分解してエネルギーを作る際に生成され、陸上の短距離走など短時間で強度の高い運動を行うと体内に溜まりやすいとされています。以前はこの乳酸が疲労物質となると考えられていましたが、近年では、筋肉内のエネルギー源として再利用されることが分かっています。
果物の中では、主にぶどうに多く含まれる有機酸です。ワインの沈殿物(おり:酒石酸とワインに含まれるミネラル成分が結合したもの)に少し渋みがあるように、酒石酸自体も、収斂味(やや渋み、苦味などが混ざるような酸味)があり、クエン酸に比べると少しだけ酸味が強いことが特徴です。 飲料の酸味料や日持ちを向上させる役割だけでなく、ベーキングパウダーや化粧品、医療用医薬品のほか、工業用途など様々な分野で利用されています。
クエン酸に比べると、1.5 から1.8 倍近くの、鋭く強い酸味が特徴です。フマル酸に重曹を加えることによって炭酸ガスが発生します。その反応を生かした身近な製品として、入浴剤やベーキングパウダーが挙げられます。そのほかにも、紙の耐水性を高める製剤や、家畜向けの飼料添加物(飼料中の栄養成分の利用を促進させる製剤)としても利用されています。 リンゴ酸とフマル酸は、鹿島事業所の主力製造品です。また、これらの生産量は日本一を誇ります。
貝類(特にアサリやシジミ)に多く含まれるうま味成分のある有機酸です。調味料原料や、酸味料とて飲食物に利用されているほかにも、サプリメントや化粧品などのヘルスケア製品や、メッキ薬など工業用途にも使用されています。